15週間の有酸素運動でより健康的な食事を好むようになった研究報告
TIMEに載っていた興味深い研究結果記事。
Exercising Might Help You Make Healthier Food Choices, Study Says
立命館大学スポーツ健康科学部の藤田教授のツイートで紹介されていた記事が気になったので、目を通してみました。
大学生2500人を対象とした運動介入で、15週間の有酸素性運動は揚げ物や菓子類摂取量↓と果物や野菜の摂取量↑に繋がるとInt J Obesityで報告されています。
— Satoshi Fujita(藤田 聡) (@SFujita77) February 7, 2019
無理にダイエットを試みるより先に運動習慣を身につける方が長期的にリバウンドしない減量に繋がりそうですね。https://t.co/YfxZjP5iBC
大学生2500人を対象に、週3回の有酸素運動を15週間続けた結果
研究の対象として選ばれたのは、週に30分以下の運動とダイエットをしていない2500人の学生。
For the study, researchers recruited more than 2,500 college students who said they didn’t diet and exercised for less than 30 minutes a week. The students were put on a 15-week aerobic exercise plan that involved doing guided cardio for 30-60 minutes, three times a week. Each person was asked to fill out a diet questionnaire at the beginning and end of the study. They were told not to change their eating habits.
But many of them did anyway. About 2,000 stuck with the exercise plan, and they were more likely than those who didn’t to eat healthier without being told to, the researchers found. Many of the exercisers started eating more nutritious foods, like fruits, vegetables, lean meats, fish and nuts, and fewer fried foods, soda and snack foods. The more - and more vigorously - a person exercised, the more their diet tended to improve, the researchers found.
Longer exercise duration was associated with a decrease in preference for foods characteristic of the standard western diet, such as red meat, fried foods and snack foods. Meanwhile, high-intensity exercise was associated with an increase in preference for healthy foods.
以下、簡単な抄訳。(翻訳のプロでないので間違えていたらご指摘ください。訂正します。)
学生たちには、週に3回、30分-60分のガイド付き有酸素運動を含む15週間の有酸素運動計画が立てられました。参加者は全員、この調査の最初と最後に食事アンケートに答えることを求められ、食習慣を変更しないように言われました。
しかし運動した学生の多くは、果物、野菜、脂肪分の少ない肉、魚、ナッツなど、より栄養価の高い食物を食べるようになり、揚げ物やソーダ、スナックを食べる量が減りました。
研究者たちは、運動量が増えれば増えるほど、そしてより積極的になればなるほど、食事が改善される傾向があることを見出しました。
より長い運動期間は、生肉、揚げ物、スナック食品などの標準的な西洋食に対する好みの低下と関連していました。一方、激しい運動は健康的な食物への好みの増加と関連していました。
なぜ、運動が健康的な食事を促進するように思われるのかについては、検討されていません。
健康的になるのは骨の折れる試みだが…
激しい運動でも健康的な食物を好むようになるとあるので、有酸素運動に限った話ではなさそうですが、“Instead of taking something away, you can add physical activity to your life, and the consequent changes may be significant changes in the way you eat.”とあるとおり、なにかをやめるよりも、生活に運動習慣を付け足す事ができて、その結果として生じる変化が食生活の大きな変化となるかもしれないというテキサス大学研究者の言葉は的外れではないのでは?と思いました。
あれは食べちゃダメ、これも食べちゃダメ。
とひたすら削減していくよりも、週に2-3回運動しましょう。と運動習慣を付け足す方が、心理的抵抗は低いように感じます。
面倒くささはあるかもしれませんが…(笑)
そうして運動習慣を身に付けたことによって、ポテトチップスよりも米飯や芋、野菜や魚を以前より好んで食べるようになれば、<健康的>な生活に近づいたと言えるでしょうし、食事がそれだけ変われば、体組成も変化するだろうと思います。
定期的な運動と食生活の変化で体組成が変わり、体型が変わり、そこから自分の身体に対する意識が変われば…
禁止事項だらけの過酷なダイエットよりも、よほど心身に優しく負荷の少ないダイエット生活を送れるようになりそうです。